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ここのところずっと真夏日が続き、みなさんも暑さには苦労されていることと思います。
暑い日の「取りあえず一杯」といえばビールを注文したくなるかたも多いと思いますが
バーで格好良く飲みたいのならモスコミュールが最高の一杯です。
ウォッカベースのキレのある飲み口と、ライムの酸味で身体の汗も一気に引くことでしょう。
キンキンに冷えたモスコミュールを銅製のマグで出してくれる店は本格派。
そういうお店を見つけることができたら大事にしたいですね。
さて、このようにウォッカの魅力の一つに充実した高い度数によるクセのない飲み口があります。
そして、それはひとえに昔の人々がより高い度数、より純粋なアルコールに近いお酒を
追い求めてきたという歴史の結実したものなのです。
そこで今回は人類ががいかにして蒸留酒を手にしたのかをご紹介したいと思います。
液体を蒸発させたあと凝結させて成分を精製・単離する蒸留技術の起源は
紀元前4000年〜3000年のメソポタミア文明にまで遡ります。
しかしメソポタミアではこの技術は香水を作るために使われており
お酒の精製には使われていませんでした。
またギリシャ文明においてもアリストテレスが塩水の蒸留をおこなっていますが
ここでもお酒を蒸留するということは行われませんでした。
では、どこの誰が最初にお酒を蒸留したのでしょう?
有名な人物に8世紀頃アラブ世界の天才化学者として活躍した
ジャービル・イブン=ハイヤーンがいます。
彼は蒸留器を考案し他の錬金術師と共に様々な液体を蒸留しました。
彼はワインを蒸留するとアルコール度数の高い液体が産まれ、さらに蒸留を繰り返し
精製することによってさらに液体のアルコール度数が高まることを知っていました。
そうしてアラブ世界で守られてきた叡智ははやがてヨーロッパに広がっていきました。
なお、アラビア語とギリシャ語からなる、ある種の蒸留器はアレンビックと呼ばれ
これがアルコールの語源となりました。
ヨーロッパではアックア・ヴィータ(命の水)として珍重され薬として扱われていた蒸留酒が
世間一般に広まった理由には15世紀における活版印刷の普及と、大航海時代の訪れがありました。
まずルネサンスの三大発明の一つである活版印刷は蒸留法を世間に広めることに大きく貢献しました。
そして大航海時代には腐ることがなく長期の保存に適したラム酒が必要不可欠であり
航海と共に蒸留酒を世界に広めたのです。
やがて生活の中に蒸留酒が浸透していき
その頃には人々はもはや蒸留酒を薬としては扱わず、嗜好品として楽しむようになっていました。
それから長い時間をかけて世界にはウィスキー、ブランデー、ウォッカと様々な蒸留酒が現れ
今日私たちの前に各種スピリッツが存在するのです。
いかがでしょうか?
こうして私たちがウォッカなどを楽しむまでには長い歴史があるんですね。
蒸留酒を研究し、愛した彼らの存在に畏敬と感謝の思いをはせながら一杯
なんていうのも面白い飲み方かもしれません。
その時は是非ヴァンゴーウォッカをお供にどうぞ。
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