ジンの製造方法と香りの秘密

ジンの製造方法を見てみましょう。製造はオランダでジュニパーベリーをアルコールに浸して、熱病の薬としたことが起源と言われています。ウォッカ・ラム・テキーラと並んで4大スピリッツの1つに数えられています。トウモロコシやライ麦、大麦麦芽などの穀物が原材料となります。これらの材料を糖化・発酵させ「連続式蒸留機」と呼ばれる機械で、不純物を取り除き蒸留し、アルコール濃度の高いグレーンスピリッツを作ります。
その後グレーンスピリッツに「ボタニカル」と呼ばれる草の根や実、木の皮などが香り付けのために加えられます。この工程は「スティーピング」とよばれ、時間をかけてじっくり行われています。ボタニカルの種類や配合はメーカーごとに異なり、ジンの味を左右するそのレシピは大切にされます。基本となるボタニカルはジュニパーベリー、杜松(ねず)の実です。杜松はヒノキ科の植物でその実には松のような香りが高く苦みがあります。杜松の実の他にはオレンジピールやレモンピール、アーモンドやアンジェリカの根や種、甘草などがボタニカルとして使用されています。
ボタニカルがじっくりと浸され香りが加えられた後、さらにゆっくりと単式蒸留機で再蒸溜されます。そのあとボトルに詰められ、出荷されます。
初めの蒸溜に連続式蒸溜機を使う製法で作られるものをロンドンドライジンと呼びます。オランダ式の単式蒸留機のみを使用する製法よりも、雑味が少なくアルコール度数が高く仕上がるのが特徴です。
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