残暑去りがたい昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか? 9月に入ったというのにまだまだ暑さは収まりそうにありません。 日本はこんなに暑いのにロシアなど寒い地方からの観光客は後を絶ちません。
空港内を散策する際、やはり片手にはウォッカ……という方も多く、面白いのは彼らのウォッカの飲み方です。 わさびチューブを片手にウォッカを飲む姿をチラホラ見かけます。 古くは唐辛子やレモンなど刺激の強いフレーバーで香り付けをしてきたウォッカですからワサビとも良く合うようです。 もしかしたら彼らなりの暑さ対策なのかもしれませんが、日本人として一度試してみようかと思います。

このようにワインならフランス、ビールならドイツ、テキーラならメキシコ。 お酒から国をイメージする時、ウォッカで連想されるのはやはりロシアでしょう。 ウォッカはロシアで誕生したお酒ですし、極寒の地で身体を温めるためにウォッカを飲んでいる人々の姿は容易に想像できます。 そこで一度ウォッカという比類なきお酒とロシアの関係を見てみようと思います。

現在、ウォッカ生誕の地はロシアであるとされていますが 昔からウォッカの発祥地についてはロシアとポーランドが争っていました。 1977年にポーランドが「ウォッカの生みの親はポーランドであり、ポーランドの酒なのだから ロシアには自国製品にウォッカと名付けて宣伝したり販売したりする権利はなく、それはポーランドのものだ」と改めて主張したために ロシア産のウォッカはウォッカを主張できなくなってしまいました。

そこでソ連の国家機関は研究員であるパプリョプキンにウォッカの起源についての調査を依頼しました。 調査はロシアの歴史、社会現象、言葉の発祥まで広く詳細に行われ、その後パフリョプキンは『ウォッカの歴史』という一冊の本をまとめました。

結論から言うと、その本においてロシアでは15世紀半ばにはウォッカの存在が確認されるのに対しポーランドでは16世紀半ば以前からウォッカが存在することを証明できなかったためウォッカ発祥の地はロシアであるとパフリョプキンは説きました。 この調査結果が認められ1982年国際調停裁判所によりウォッカの起源はロシアであると認められ ロシアウォッカ業界では現在でもこの説が定説として支持されています。

またウォッカの平均度数は40℃前後が一番美味しいとされているのですが、ロシアはここにも関わってきます。 諸説様々あるのですがこの基準を作ったのがロシア人化学者のメンデレーエフだとも言われています。 メンデレーエフはメンデレーエフの法則から元素の周期表を作成したことで大変有名ですが これにちなんでウォッカの度数を40℃とした彼の基準をメンデレーエフの第二法則と言う向きもあるそうです。

このようにロシア伝統のお酒であるウォッカですが、現在では世界的なお酒になったということでまた様々な話題に事欠きません。 例えば「ウォッカ戦争」。 これはウォッカの原材料についてヨーロッパ各国が真っ二つになった事件です。 一方の陣営はウォッカの原材料は伝統的なジャガイモ、穀物を原料としなければならないとし またもう一方の陣営はウォッカの原材料にサトウキビやブドウを使用してもいいではないかとしました。 この争いは5年間の長きにわたって行われましたが2007年に「原材料を明記することによって、ウォッカと認める」ということで合意に至りました。

なお、この争いにおいてオランダはサトウキビ、ブドウ派につきましたが、ヴァンゴーウォッカは穀物を原材料とした伝統的なウォッカ作りを行っています。 ウォッカの国際化において今ではロシア、アメリカ、東欧、北欧、オランダなどが代表的なウォッカ生産国となっています。

ヴァンゴーウォッカもより一層ウォッカの魅力を伝えようと続々と新たなラインナップを用意させていただいております。 今回の新作は、濃厚な香ばしさと舌触りのダッチキャラメルです。 一度味わったら忘れることのできない豊かな印象をもつフレーバー。 ウォッカならではの味わいを是非一度試してみて下さい。
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