リキュールってちょっとおしゃれな感じですがどんな意味なのか
たくさんあるお酒の中でも、リキュールというとちょっとおしゃれな雰囲気がありますが、それはどのような意味でしょうか。結論から言えば、お酒に果実や花、薬草、香草などの香味を移したお酒である混成酒のうち、蒸留酒(スピリッツ)をベースにした物のことです。蒸留酒とは、通常のアルコール発酵で作り出される醸造酒を蒸留することで、濃縮されアルコール度数を高められたお酒のことで、水割りなどにして飲むタイプのお酒です。例えば、焼酎やブランデー、ウォッカなどがそれに当たります。
そうした蒸留酒をベースとして造った混成酒がリキュールと呼ばれるのですが、法律上の定義はまた別にあり、EU諸国では、糖分が1リットル当たり100グラム以上含まれているアルコール飲料と定義しており、一方日本の酒税法では、一般的なチューハイやサワー、第三のビールの一部もこれに含まれるため、ある時期の日本で販売されていた物でEU諸国の基準を満たす物は7種だけだったということもありました。
日本において最もイメージしやすいリキュールといえば、家庭でもよく造られる梅酒でしょう。世界に目を向けるとその歴史は古く、古代ギリシャでワインに薬草を溶かし込んだ物が確認されており、蒸留酒をベースとした物は、11世紀から13世紀ごろに錬金術師による薬酒エリクシル(エリクサー)として開発が始まったとされています。当初は薬としての意味合いが強かったのですが、15世紀ごろから嗜好品として楽しまれるようになり、現在はウォッカをベースにしたフレーバードウォッカなど、様々なタイプの物が生み出されています。