ウィスキーに添加物が入っていた時代も
ウィスキーとは、スコッチで有名なスコットランドはじめ、アイルランド・アメリカ・カナダに日本を加えた5ヵ国が5大生産国と言われています。製造方法や原料によって様々な種類が存在し、麦芽だけを原料にして発酵、単式蒸留機で2回から3回蒸留後、オーク樽で熟成させたモルトは、深いコクと香りがある本格的な製法です。
ほかにも、とうもろこしと麦芽を8:2の割合でブレンドし、連続式蒸留機で蒸留したグレーン、モルトとグレーンを合わせたブレンデット、原料にとうもろこしを51%から80%未満使用したバーボン、とうもろこしを80%以上使用したコーンがあります。
ウィスキーは、他のお酒よりも製造に時間がかかり、長く貯蔵する事で味に深みと豊かな香りを生み出します。しかし、昭和時代の日本では、食品添加物を入れた合成酒が販売されていました。エチルアルコール(エタノール)に、化学的に作ったウィスキーのエッセンスを合成したお酒で、アルコール臭がきつく、添加物の不自然な甘さが目立つ粗悪品で、刺激を薄めるために水割りで飲むのが一般的でした。
これは酒税法の関係で本場のスコッチが高額だったため、手軽に飲む事ができず安価な合成酒が広まったのが理由です。しかし酒税法改正により国産とスコッチの値段の差が縮まり、日本でも本場のお酒が適正な価格で入手できるようになり、国産酒の品質もそれに伴い改善された事から、合成酒はほとんど作られなくなりました。