ウォッカはそもそもどんなお酒なの?
「ウォッカ」というお酒の名前からよく連想されることとしてはロシアという国、味が薄い、アルコール度数が高いといったようなことがあります
もちろんそれらのイメージはおおむね正解だと言えるのですが、実はウォッカというお酒の歴史は非常に古いのです。
歴史上初めてその名前が出てきたのは1405年のことでした。
それよりも古いところを見ればアクア・ヴィテ、命の水というラテン語で同様のスピリッツが作られていたというような歴史もありますが、歴史的に初めて名前が出た時を歴史の始まりと考えるのであれば1405年から現在に至るまで、600年以上愛されているものだということになります。
各種の麦やじゃがいも、ビートといったような作物を発酵させたのちに蒸留を行い、調整、濾過、希釈という工程を踏んで完成するのですが、現在主な産地であるロシアでは二回の蒸留をすることと活性炭を用いて不純物を取り除くことなどが伝統的な作り方とされており、この作り方を踏襲して作られるものは最上品質のものだとして世界中で愛好されています。
特にこの濾過の部分ではさまざまな炭が使用されますが、最も優れているとされるのは上質な白樺から作られた炭の中を時間をかけてくぐらせるという方法です。
これによって蒸留直後の段階で含まれる不純物が取り除かれ、そして冷やされることによって澄み渡ったクセのない、クリアなウォッカができるのです。
熟成後にはさまざまなフレーバーを足したりハーブを沈めることで独特な香りをつけ、それによってようやく酒造業者たちが胸を張って出荷できるものが完成していくのです。